2015年2月11日(シュヴィヤール「オートフィクティフ」)

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文学――読むことも書くことも――が、そこに身を捧げる者を吐きそうなまでにうんざりさせる日々が大いにある。ところが、文学の一切をおもいきり厄介払いしようとするとき、彼は気づく――まさにその理由で書物のトンネルの中に身を投じたあの日以来、何も変わっていないということに。外の世界はもっとひどいし、退屈はあらゆるものに錆のようにこびりついているのだ。



「パパを殺してママと寝たんだ」

「心安らかに行きなさい。全ては赦されました」

告解室での治療が寝椅子のそれよりも素早く効果的であることは認めざるをえない。



私は手当たりしだい何でも利用する*――その結果、自分が座っている枝まで切り落とす羽目になるのだが。


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*「faire flèche de tout bois(あらゆる木片から矢を作る)」。「あらゆる手段にうったえる」の意味の慣用表現。

2026年3月5日、シュヴィヤールの新作小説「Jaune soleil」ならびに「Monotobio」文庫新装版がミニュイより発売予定。

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翻訳 稲田紘子