2010年7月22日(シュヴィヤール「オートフィクティフ」)

2010


カタツムリやヘビ、あるいはクモと同様に、人間もまたアルコールの離脱症状に襲われた神による被造物である。だからもし生き延びたいのなら、神の酔いが醒めないようわれわれ自身で世話してやる必要がある。ちなみにそれというのがこの下界における司祭の役割であって、彼らが引っかけるミサの葡萄酒が彼の頭に回ると、また日々新しい怪物を生み出すのだった(つい最近は「トレーダー」を)。



エデンの園でわれわれは空気より軽く、浮遊していた。ところが蛇が待ちぶせをしてアイザック・ニュートンの通りがかりにわざと林檎を落として以来、われわれは重力をもつようになった、ああ、なってしまった! それだけではない、万物がわれわれの上にのしかかりはじめたのだ。



あら、私をみくびらないでくださいよ、気を付けた方がいい、これから私があらゆる物事の原理を破壊し、すべての歯車を狂わせます。そしたらもう、人間ひとりひとりがなんの罰も受けないでぽーんと死ぬなんてことはできなくなりますから。


 --
オートフィクティフ(L'Autofictif)」は作家のエリック・シュヴィヤール(Éric Chevillard)によるブログで、2007年9月から現在に至るまで、ほぼ毎日更新されています。全アーカイヴが毎年1月にL'Arbre vengeur社より刊行。

翻訳:稲田紘子